A Quick One 1966年リリース | |
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ザ・フーの2ndアルバム。 ライブで機材を壊しまくっていたため、ギャラをはるかに越える修理費を請求され、バンドは火の車だったらしい(当たり前です。だって、リッケンバッカー新品でパソコン1台分ぐらいするんだもん)。 と、言うわけでマネージャーの一人、クリス・スタンプ(テレンス・スタンプの兄)が音楽出版社に掛け合って、「メンバー1人が曲を書けばそれにつき、前払い金として500ポンド支払う」と言う約束をつけた。 そうして、メンバーそれぞれが曲を書くことになった。 このアルバム、好きな人は好きだけど、けなす人はボロクソにけなす、といった感じでかなり評価が分かれるようです。 俺もアルバム全体の総合的な出来はあんまりよくないと感じるけれど、一曲一曲で見ていくと無視できない名曲もあります。初期のフーが好きな人なら、聴いて損はないと思いますが。 さて、アルバム本編へ。 1曲目はピート作。ノリのいいビートロック・ナンバー。リマスター版ではステレオ仕様になっていて、両側からボーカルが聞こえてきて不思議な感じです。 のちにロン・ウッドのいたTHE BIRDSがカバーしました。 タイトルは「逃げろ、逃げろ、逃げろ」、という意味。エヴァと逆だ(爆笑)。 2曲目はジョン作。怪しげ〜な低音コーラス。この曲聴いて黒夢の「蟷螂」思い出したんですが。 のちにライブの定番曲になるけど、その場ででっち上げた曲らしい。スゲエ。 3曲目はキース作。と言うわけで(?)ドラムが馬鹿デカい。それだけ。 間奏に聞こえる声、なんていってるか分かりません(T_T)。 4曲目もジョン作。歌もジョン。アル中の男を歌った歌だそうです。間奏の怪しげなホルンがハマるかんじ。 リマスター版のライナーを読むと"r"と"l"の発音の仕方の違いが分かります(笑)。 5曲目はマーサ&ザ・ヴァンデラスのカバー。あっという間に終わるけど、原曲をも越えるものすごい勢いです。 ゴリゴリのベースと歯切れのいいコーラス。1stのボーナス・トラックでもやってたけど、こっちの方が勢いもキレも断然上。後にザ・ジャムもカバーしました。 6曲目、キース作の馬鹿炸裂インスト。このアルバムの裏主役。悩んでる時に聴くと悩みなんてどうでもよくなります。 映画"THE KIDS ARE ALRIGHT"にこの曲のすばらしいプロモのほとんどが見れるんで、それも必見です。 (誰も指摘しないけど、なんでこの曲のプロモがあるんだろうね。もしかしてこのアルバム全曲あったりして…) 7曲目はピート作の軽い感じのフォークっぽい曲。邦題は「ふりむかないで」。 8曲目はロジャー作。バディ・ホリー調と言われても俺聴いたことないんでわかりません。ぼこぼこした感じのドラムはダンボール叩いてるらしい… 9曲目はピート作。2曲目、10曲目の影に隠れて目立たないけどかなりの名曲。何でこのクオリティなのにシングル・カットしなかったのかと思うが、 もともとはザ・マージービーツと言うバンドのために書かれた曲だからだろう(推測だけど)。 曲自体はなんだか海っぽい感じがする。キースのシンバル乱れうちなドラムとさわやかなコーラスがそういう感じにさせるのかな。 あんな爆音ドラムなのにポップな感じに仕上がるなんて、やはりキースは凄いなと感じます。 78年にこれまたザ・ジャムが亡くなったキースを偲んでカバーしました。 10曲目はロック・オペラ。でも、ここに収録されたのはなんだかもやもやとした感じで、まだ未完成な感じがします。 その後ライブのレパートリーに加えられ、どんどん磨きがかけられていき、ロックンロール・サーカス(68年)でストーンズを圧倒するまでになります。 未確認情報によると、「天体観測」で知られる日本のバンド、バンプオブチキンの登場テーマ曲らしいです。 どうでもいいけど(よくないか)、訳詩の"You're forgiven"の訳は違うと思うんだけど。 11曲目からはボーナス・トラック。 11曲目はバットマンのテーマ。ででででででででででででででで♪「ばっまーん♪」のアレです。 って、これもジャムが? 11-14曲目はもともとEP(ミニアルバムみたいなもん)"Ready Steady Who!"に収められていたもの。これにもう1曲、"Circles"が入ってたみたいだけど、なぜかここには入ってない。 12曲目はスウェーデンで1位になったらしい(thewho.netより)けど、なんでこの曲が…? 13曲目はビーチ・ボーイズもやってた曲。オリジナルはザ・リージェンツ。ビーチボーイズバージョンよりも歯切れがよくて好きです。この辺はサーフ・ミュージックを好んだキースの趣味でしょう。ボーカルもキースなのかな? 14曲目。ポップなサウンドにミョ〜な効果音。何これ。 15、16、17曲目はそれぞれ「リリーのおもかげ(アトリエじゃないです)」、「ハッピー・ジャック」、「アイム・ア・ボーイ」のB面曲。 17曲目のメロディとテーマはザ・ジャム(またかよ!!よっぽど好きだったんだろうなあ)の同名曲に借用された、というのは聴けば分かりますね。 18曲目は同じころ発表されたシングルのアコーステック・バージョン。ピートがチェロを弾いてますが、「ぎ〜〜〜」と聴こえるのがそれなのかな?キースのドラムが妙な迫力を出してます。 19曲目はエヴァリー・ブラザーズのカバー曲。昔これのオリジナルを山下達郎氏のサンデー・ソングブックにリクエストしたけど、それからずっと聴けなかったのでどうなったか分かりません。 情報求む。ただ、むちゃくちゃな文章だったんで採用されなかっただろうな。 (って、ネットラジオからエヴァリーの「夢を見るだけ」が流れてきたよ(汗)) ラスト20曲目。「マイ・ジェネレーション」のショートバージョンのステージ破壊音の上に威風堂々がかぶさる、というわけわかんないバージョン。マジで没曲やね。 最後にボソッとキット・ランバートが"That's Perfect"って言ってるぐらい、演奏自体はいい感じ。映画"The Kids〜"でキースが言ってる1分半バージョンもこんな感じだったんだろう。 と、まあこの曲自体はこれぐらいなんだけど、まさかあんな裏技があったとは… …なんか最近、このアルバムの全曲ステレオ盤が出るって聞いたんだけど…本当なんでしょうか? |