The Who Sell Out

1967年リリース
  1. Armenia City In The Sky
  2. Heintz Baked Beans
  3. Mary Anne With Shaky Hands
  4. Odorono
  5. Tatoo
  6. Our Love Was
  7. I Can See For Miles
  8. I Can't Reach You
  9. Medac
  10. Relax
  11. Silas Stingy
  12. Sunrise
  13. Rael 1
  14. Rael 2
  15. Glitting Girl
  16. Melancholia
  17. Someone's Coming
  18. Jaguar
  19. Early Morning Cold Taxi
  20. Hall Of Mountain King
  21. Girl's Eyes
  22. Mary Anne With The Shaky Hand(Alt. Ver.)
  23. Glow Girl
M-14以降はボーナス・トラック
最近、人気が高まってるような気もする、ザ・フーの3rdアルバム。時代を反映してかサイケな雰囲気です。前作まではロンドンの 街を暴走してる雰囲気だったのですが、これだとどこか別の世界へ行っちゃってるような、そんな感じです。
 このころはロック音楽というものが大きく変化していく時代で、現にうちで主に扱ってるWho以外の2バンドもこのころ解散しています。
これも12月発売。ちょうどこのころ法律改正によって禁止された、海賊ラジオをモチーフにしたアルバムだそうです(こういうのをコンセプトアルバムというそうです)。
 しかし、日本人にとっては海賊ラジオって何なの?というところもありますが…
 それはともかく、海賊ラジオをモチーフにしたということで随所にそれらしい演出(CMとかCMとか)が挿入され、遊び心あふれる仕上がりとなっています。
 サウンド面からすれば、前2作と比べると大きく変わってきて、ピートの作曲も詳しい音楽理論を知らない僕でも分かるぐらいに複雑化しています。

 僕個人の感想ですが、フーのほかのコンセプトアルバム(「トミー」、「四重人格」)は一音一音、じっくり腰をすえて、一音一音、 一字一句聴かなければならないイメージがあるのに対して、こっちはBGMとして気軽に聴ける、そんなアルバムと思っています。

さて、アルバム本編へ。
 いきなり曜日をコールするジングルから始まりますが気を取り直して(笑)。
   1曲目はサイケな「Armenia City In The Sky」邦題、アルメニアの空。微妙に違うような気もしないではないですが、 問題はなぜか日本でシングルA面としてリリースされていること。いや、好きな曲なんですが、 これシングルヒットしないでしょ…イジメですか?
 作者はピートではなく今は亡きジョン・"スピーディ"・キーン。そういえばフーの曲でカバーじゃない外部ライターの曲ってのはこの曲ぐらいかな?このころのバンドではかなり珍しいです。

 このあとに「Radio London」のCMが流れますが、このCMの一部がNHKのクイズ番組に使われていたことをご存知でしょうか?

 2曲目、「Heintz Baked Beans」。前作の「Cobwebs And Stranges」を思い起こさせる曲調に、歌詞は「お茶の時間よ、○○(それぞれ違う)」 を繰りかえし、最後に「Heintz Baked Beans!」というだけ。まあ簡単。それにしてもHeintzは実在する会社だよなあ… ジャケットでロジャーが浸かってるのはこれ。ロジャーはこの撮影で肺炎にかかったらしい。やり過ぎ。

 曲間CMは「More Music」というらしいですが、某山下氏が言う「脳みそがウニになる」っていうのはこういうのを言うんでしょうね。

 次は、マ(略)ンをテーマにした曲。ポップで楽しい曲調です。M-22はこれの別バージョン。アレンジが派手になってます。え?マ(略)ンって何かって?少なくともマンフレッド・マンではないです。マリオサンシャイン?あり得ません。

 今度は「プレミア・ドラム」のCM。これは実在しますね。キースが使ってたそうです。

 実は次もCMソング。商品は脇の消臭剤。ジャケットでピートが宣伝してますね。少しキモいですが(汗)。これも実在するのかな?歌詞の中身は直接商品を宣伝をするのではなく、遠まわしに「使わなかったらこうなる」みたいな感じですか。

 次はライブの定番となった「Tatoo」。ロシアのカラオケだけして帰った某デュオではないです。「刺青」というタイトルは裏腹に繊細な曲です。それにしてもRPGの「城」っぽいメロディーだな…パクられてそうで怖い。

 「Radio London」の高級感あふれる(?)CMに続いて「Our Love Was」。ぱっと聴いたところ妙に軽い音質のこともあり地味なな印象を受けますが、間奏でピートのギターが爆発します。

 なんだかあほなCM3連発(うち一つはジョンが使ってた弦メーカー、ロトサウンドのCM) のあと、必殺ナンバー、フーのアメリカでは最大のヒット(最高9位)、「I Can See For Miles」。 しかしこの曲の売れ行きはピートにしては不満だったようです。オーバーダブが複雑だったため、 4人でライブ演奏することは難しいらしく、初のライブ演奏はなんと1989年!もう平成ですよ。
ちなみに邦題「恋のマジック・アイ」。邦題のセンスもここまでくるとイジメとしか思えません。

 そんなことはどうでもいいですね。次。8曲目「I Can't Reach You」。曲調はピアノを主体としたきれいなメロディーですが、問題は歌詞。意味不明すぎます。こっちがついていけません。ここまでくると、 無理に理解しなくていいんじゃないかと思うくらいです。もちろん対訳読んでも意味わかりません。しかも聴き取り間違ってます。どうしてここ間違うんだよ…
 しかし、この曲なんかはライブでやるとまた違った感じになったと思うんですが、このアルバムからは「Tatoo」と「Relax」くらいしか 取り上げられなかったみたいです。

 次の曲間CMは「Charles Atlas」。アスレチックジムのコースのCMだそうで、ジャケットでジョンがやってます。それにしても、ジョンはいいとして横にいる女性は…もっと他にいなかったの?

 次も一応トラックで入ってるけど、CM。ニキビ薬のCMです。ジャケットでキースがやってます。オーストラリア盤だとなんとこれがクレアラシルになっています。

 次はCM無しに「Relax」に突入。サイケサイケサイケェ〜。途中で「お〜どろ〜よ」と聴こえるのはもはやファンの間では当たり前か。スタジオ版だと結構軽い感じですが、ライブだと重々しくやってます。しかも異常に長くなってます。

 次の曲間CMは「Rotosound Strings」のデモバージョンということですが、ひょっとするとオリジナル盤には収録されてないのかも。 旧盤持ってないのでなんともいえませんが…

 「Silas Stingy」は邦題「けちのサイラス」。ジョン作のオルガンを主体としたなんだか薄暗い曲です。ジョンも作曲の幅広いなあ。 ABBAの「Money, Money, Money」のサビに似てる部分があるというのもファンの間では有名。

 ここからなぜか曲間CMがなくなって、そのまま「Surise」。
 ピートの弾き語り曲です。あのモンタレーのライブをやった連中の曲とは思えません。「ズゴゴ」とか入ってますよ、あれ。何があってたんでしょうか。
 オリジナル盤のラスト「Rael」(その1)。歌詞の内容はこれまた意味不明。ピートも「切り詰めすぎてわけがわからなくなった」と言ってますから当然ですね…曲のほうはポップな感じで聴きやすく、個人的には「へ〜へへへ〜へ〜」というコーラスが大好きです。
しかし最大の聴き所は途中でいきなり次作「Tommy」の「Sparks」が入るところでしょう。

オリジナル盤はWHOの所属レーベル「トラック・レコード」のCMでしめ。
 リマスター盤はまだまだ続きます。ボーナストラックは「ラエル」(その2)。オリジナル盤にもクレジットだけありました。虚偽表示じゃねえか!!

 間髪いれずに続くのはBBCの音楽番組「Top Gear!」のテーマ(?)。ちなみにこの番組の司会者、ブライアン・マシュー氏はご健在で 今もBBCの「Sounds Of Sixties」の司会を勤めておられます。声もBBCセッションズで聴こえる殆どそのままです。

 これから未発表曲が続きます。一発目は「Glitting Girl」。どうなんでしょう、この曲。なんだか派手なんだか地味なんだか…

 終わると「Coka Cola」のCMその1が流れます。そう、このアルバム、ボーナス・トラックにも曲間CMがあるんですよ。まあ!豪華!!

 未発表曲その2「Melancholia」。この曲なんかはハードで結構好きです。それにしてもフーっぽくない曲調ですが。

 曲間CM「Bag O'Nails」何なんでしょう、これ?カバン屋でしょうか?

 次は「Pictures Of Lily」のB面だった、「Someone's Coming」。なんとジョン作曲。しかも珍しくロジャーがボーカルをとっています。なかなかキャッチーでいい曲ですよ。

 曲間CM、「John Mason's Cars」。カーディーラーかな?インストかと思いきや歌が入る「Jaguar」。そういえば某「こち亀」で登場人物が「ジャガー」じゃない「ジャグワー」だ!!と力説しておられましたが、英国人であるフーはちゃんと「じゃっぐわ〜」と歌っています。

 曲間CM…って、また「John Mason's Cars」かよ!!

 次は未発表曲の中ではクオリティが高いと評判の「Early Mornig Cold Taxi」。しかもこれがロジャー作曲というんだから!!
未発表なのはピートの陰謀か?と言われますが…翌年はアルバムを発表していませんし、ひょっとしたらまた別のアルバムを作ろうとしていたんじゃないでしょうか?

 曲間CMは「Coca Cola」その2。でも、ライナーをよく見るとこっちがその1らしい。個人的にはこっちがノリがよくて好き。

 元々はクラシックの「Hall Of The Mountain King」。グリーグ「山の魔王の宮殿」ですね。かなり馬鹿っぽい出来になってます。

 「Radio 1」のジングルに続いて、キース作曲の「Girl's Eyes」。しかしこれが期待を裏切り(?)まともな出来。普通にいい。イントロの「…もふ」あたりはいかにもキースっぽいですが。

 すかさず曲間CM。「Odorono」の最終コーラスとありますが、カットされたみたいです。

 次は2曲目の別バージョン。実はこっちのほうが好き。7曲目がシングルとして出た際のB面。

 ラストの曲は「Glow Girl」。生まれ変わりをテーマにした曲ですが、飛行機乗る前には聴きたくないですね(汗)。何しろギターで墜落音を表現してますから…しかし、ピートがギターで効果音っぽい音を出すのはこれ以降あまり聴かれなくなります。 そのあと「Tommy」の「It's A Boy」と同じメロディーで「It's A Girl〜」と歌ってます。

 そして真のラスト「Track Record」のCMでこのアルバムはおしまい。オリジナル盤LPはこの部分がエンドレスになっているとか。
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